更年期 妊娠検査薬。 更年期の検査って何をするの?費用はどのくらいかかるの?

更年期の疑問 これって妊娠? それとも閉経?

更年期 妊娠検査薬

2005年 山梨医科大学(現 山梨大学)医学部卒。 沖縄県立中部病院 総合周産期母子医療センターを経て、板橋中央総合病院に勤務。 産婦人科専門医、周産期専門医として、一般的な産婦人科診療から、救急診療、分... 最近メディアなどでよく耳にするようになった「若年性更年期障害」。 若い女性であっても、体に更年期のような症状が現れだしたら注意が必要です。 女性ならではの悩みは周りに相談しづらく、一人で悩んでいる人もいるかもしれませんね。 そこで今回は、若年性更年期障害について、症状や原因、治療法などをご説明します。 しかし近年、20~30代の女性に、更年期障害のような症状を訴える人が増えてきました。 この状態のことを、「若年性更年期障害」や「プチ更年期」などと呼ばれています。 ただし、診断として、「若年性更年期障害」という病名はありません。 更年期障害と似た症状がでることから、わかりやすく名前がつけられ、それがメディアなどで広がり、一般的な名称として使われることが多くなっています。 若年性更年期障害と思われているもののなかには、適切な治療が必要な、様々な病気が隠れている可能性があります。 関連記事 若年性更年期障害の原因は? 前述の通り、若年性更年期障害は病名ではなく、医学的に確立されている「病気」ではありません。 若年性更年期障害といわれる症状の裏側には、下記のような病気や障害がある可能性があります。 症状の出方は人それぞれで、頭痛や胸のハリなどの身体症状が強い人も入れば、イライラや不安感などの精神症状がひどい人もいます。 もちろん、身体症状、精神症状どちらもが出る人もいます。 症状は、生理が始まるとともに軽減されるのが特徴です。 原因は明確にわかっていませんが、ホルモンバランスの乱れやカルシウム量の不足などがあるのではないかと考えられています。 月経前不快気分障害(PMDD) 月経前症候群のうち、イライラ・抑うつ・不安感などの精神面での症状が重くなり、日常生活に支障をきたすような状態になると、「月経前不快気分障害」と呼ばれることもあります。 著しい抑うつで情緒が安定しないほか、倦怠感、集中力や気力の欠如、過眠や不眠などが、自分の意志とは関係なく起こり、なかなかコントロールできません。 これらの症状も、生理が終わる頃には、何事もなかったように治まるのが特徴です。 関連記事 自律神経失調症 自律神経とは、自分の意志とは関係なく働き、呼吸や体温の調節など、人間の根幹をコントロールしている神経です。 昼間に多く働き、人間の活動に欠かせない「交感神経」と、夜にリラックスさせる働きがある「副交感神経」の二つが、バランスを取りながら交互に働いています。 このバランスが崩れてしまうと、「自律神経失調症」といって、体に不調が現れます。 その症状は、倦怠感やめまい、頭痛に動悸、イライラ、不安感、記憶力の低下、月経不順など、実に様々です。 ほとんどの人が一度に複数の症状を起こし、治ったと思ったらまた別の症状が現れることもあります。 自律神経と女性ホルモンは密接な関係にあり、互いに影響しあっているので、どちらかのバランスが崩れると、もう一方のバランスの崩れにもつながります。 卵巣機能不全 若年性更年期障害と呼ばれる症状で最も気をつけたいのが、「卵巣機能不全」です。 卵巣の機能が若いうちに低下してしまうことで、卵巣から分泌される女性ホルモンが減少し、早期閉経につながることもあります。 極めて稀な病気ですが、不妊にも繋がる可能性があり、早めに治療を行う必要があります。 関連記事 甲状腺の病気 ほてりや汗、動悸、頭痛、イライラなどの症状は、甲状腺に病気があるときにもよくみられる症状です。 代表的な病気は、「橋本病」や「バセドウ病」などです。 「ホルモンバランスの乱れだろう」と思っていたら実は甲状腺に異常があったというケースも珍しくなく、病院で検査を受けることが大切です。 若年性更年期障害の診断や検査の方法は? 若年性更年期障害と呼ばれる症状で婦人科を受診すると、一般的に、ホルモンバランスを調べるための血液検査や、子宮や卵巣の状態を確認する内診などが行われます。 この検査によって、どこに不調の原因があり、どこのバランスが崩れているかがわかります。 精神症状が強い人は、心療内科や精神科を受診し、症状を医師に伝えることも大切です。 原因を特定して治療を始めれば、ほとんどの症状が改善します。 我慢せずに、できるだけ早く病院を受診することをおすすめします。 関連記事 若年性更年期障害の治療方法は? 若年性更年期障害と呼ばれる症状の原因は様々です。 そのため治療方法も、その人の体質や原因、症状の重さなどによって選択されます。 下記に代表的な治療方法をご紹介します。 ホルモン治療 症状の原因がホルモンバランスの乱れにあり、月経不順や無月経などが続いている場合は、ホルモン剤による治療を行うことがあります。 薬を服用することが多いですが、薬にも様々な強さのものがあり、症状や体の状態に合わせて選びます。 最も一般的なものが「低用量ピル」で、月経前症候群の症状を緩和するのにも効果的です。 漢方薬を使用する 症状が比較的軽いときや、体に特に異常がみつからないときは、体質改善を目的に漢方薬を使った治療が行われることがあります。 若年性更年期障害の症状に効果的な漢方薬には、下記のようなものがあります。 加味逍遥散(かみしょうようさん) 加味逍遥散は、のぼせや冷えなどの身体的な症状から、イライラ、憂鬱といった精神的な症状まで、幅広い不調の改善が期待できます。 体力がなく、疲れやすい人に処方されます。 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 不足した血液を補ってくれる当帰芍薬散は、虚弱体質で、冷え性や貧血がある人に処方されます。 疲労感、冷え、めまい、肩こりなどの症状に効果的です。 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん) 中肉中背で、比較的体力がある人には、桂枝茯苓丸が処方されます。 ほてりやのぼせ、冷えなどの症状に効果が期待できます。 心理療法 自律神経が乱れている、または精神症状が強いというときは、カウンセリングや自律訓練法などの心理療法を行うことがあります。 治療を通して、自律神経をコントロールし、リラックスできる方法をみつけていきます。 前述の通り、自律神経と女性ホルモンは互いに影響しあっているので、自律神経が整うことで、女性ホルモンのバランスも整うことがあります。 関連記事 若年性更年期障害でも妊娠できる? 若年性更年期障害の症状がみられる人は、ホルモンバランスが乱れていて、排卵が不規則になったり、止まってしまったりしていることもあります。 自然妊娠するためには排卵が欠かせないので、症状が出ている状態のままで妊娠するのは難しい可能性もありますが、正しい治療を行い、排卵が正常にされるようになれば、妊娠や出産もできるようになりますよ。 しかし、若年性更年期障害の原因が「卵巣機能不全」の場合や、症状が進んで「早発閉経」を引き起こしている場合は、一般的に妊娠が難しくなり、より専門的な治療が必要になることがあります。 原因は自分で判断できないので、妊娠を望む場合は特に、病院を受診して、正しい方法で治療を行いましょう。

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更年期には無排卵月経が起こりやすくなる?そのまま閉経するの?

更年期 妊娠検査薬

パッと読める目次• 妊娠検査薬で濃い陽性反応があっても間違いかもしれない? <陽性反応自体は間違ってはいない> 妊娠検査薬は受精卵が子宮内膜に着床すると分泌される 「hCGホルモン」に反応する検査薬です。 体内にhCGホルモンがあるかどうかを調べる検査なので、妊娠検査薬で濃い陽性反応がでたら、その反応が間違いである可能性はほぼ考えられません。 hCGホルモンは、基本的には妊娠しないと分泌されたり、体内にとどまることはありません。 そのため、妊娠検査薬で濃い陽性反応がでたのに間違いである可能性はほぼないのです。 しかし日を改めて再検査してみると、陽性反応が薄くなっている、陰性反応に変わったということがあります。 濃い陽性反応から変化する原因がいくつかあります。 詳しくは次の項目でご紹介します。 <正常な妊娠ではない可能性> 妊娠検査薬で濃い陽性反応がでても、それが正常な妊娠かどうかは医師の診察を受けないとわかりません。 陽性反応がでたということは受精卵が着床したということなのですが、その後に問題がある場合があります。 主な異常妊娠には子宮外妊娠と胞状奇胎があります ・子宮外妊娠 本来であれば子宮内膜のどこかに着床するはずが 卵管や卵巣、子宮頚管などに着床してしまうことをいいます。 受精卵がそのまま成長することは難しく、流産や激しい痛みをともなう卵管破裂などをおこす可能性があるため、手術で取り除くことになります。 ・胞状奇胎 受精卵の染色体や細胞分裂に異常があり、着床して 胎盤の組織を作るときに異常に増殖してしまうことをいいます。 この時期の細胞増殖のスピードはもともと速いのですが、さらに増殖スピードが速くいろんな場所に散らばって増殖しようとします。 hCGホルモンの値が高くなるのも早く、通常の妊娠検査薬では正確に判断できないので、経膣エコーと血液検査で詳しく判断することになります。 その後は流産や中絶と同じように手術が行われます。 どちらの場合も受精・着床があったため、hCGホルモンは分泌されて妊娠検査薬が陽性反応をしめしたので、間違いではありません。 妊娠検査薬の陽性反応は、濃いままである可能性が高いです。 <化学的流産の可能性> 妊娠検査薬で濃い陽性反応がでたのでちゃんと妊娠できたと思っていても、何日か経って再検査してみると、反応が薄くなっていたり陰性に変わっていたりすることがあります。 この場合は化学的流産になってしまった可能性があります。 妊娠したことは間違いないのですが、成長し続けることができなかったためにおこります。 病院で検査する前に流産してしまうので、 結果的に妊娠していなかったという判断になります。 流産したことで、着床していた組織がはがれていってhCGホルモンの分泌も止まっていくので、妊娠検査薬の反応は鈍くなっていきます。 妊娠検査薬で陽性がでたけど、これが間違いってあるの? <hCGホルモンに反応しているので間違いではない> 妊娠検査薬が陽性反応をしめすのは、hCGホルモンが分泌されているときだけだとご説明しました。 このため「この判定が間違いってあるの?」という疑問に答えると、 ほぼ間違いはないのです。 けれども陽性反応がでても間違いってあるじゃないか、と思ってしまう原因がいくつかあります。 それが、hCGホルモンの分泌に異常があった場合です。 <hCGホルモン分泌が止まる原因> 病院に行く前に妊娠検査薬の陽性反応が薄くなった、陰性に変わった場合には化学的流産になってしまった可能性が考えられます。 化学的流産になれば受精卵の細胞分裂はとまり、次の生理をおこすためにはがれおちていって、やがては生理がおこります。 そのため医師に妊娠していないことをつげられると、妊娠検査薬にも間違いってあるじゃないかと思ってしまいます。 妊娠検査薬の間違いではないものの、検査したタイミングによっては結果が変わっていき、どの判定が正しいのか混乱してしまうことがあります。 <hCGホルモンが分泌される妊娠以外の原因> hCGホルモンは基本的には妊娠によって分泌されるのですが、妊娠が終了した後や病気などによっても分泌される場合があります。 ・hCGホルモン注射 不妊治療をしていて排卵後にホルモンを補う必要がある人が妊娠検査薬を使う場合、注射後にある程度の期間をあける必要があります。 妊娠検査薬は、自分の体から分泌されたhCGホルモンか注射によるものなのかは判断できません。 そのため妊娠していなくても陽性反応がでてしまいます。 期間をあけずに検査して間違いってあるんだと思うことがないように、注射の影響をうけなくなる時期まで待ちましょう。 ・がん 卵巣がんや肺がんなどの腫瘍ができている場合にも、hCGホルモンが多く分泌されます。 腫瘍マーカーという、がんなどの悪性腫瘍が体内にあるか調べる検査の項目の中にもhCGが含まれています。 この場合、妊娠もしている可能性があり詳しく検査する必要があります。 血液検査などの精密検査を受けて異常がないか調べられます。 ・流産・中絶後 流産や中絶手術後で日が浅いと、妊娠検査薬で陽性反応がでることがあります。 次の生理が起こるまでは完全に組織が排出されずにhCGホルモンが分泌されることがあります。 このときに妊娠検査薬を使うと、陽性反応がでて間違いってあるのだろうかと考えてしまうかもしれません。 妊娠検査薬で陽性がでても40 歳以上だと間違った反応がでる? <更年期には生理が乱れてくる> 40歳代後半になると更年期にさしかかり、女性だと排卵が終わりに近づくため生理に変化があらわれます。 個人差はありますが、生理周期・経血の量や色、生理開始から終わるまでの日数が変わってきます。 この時期に妊娠検査薬を使ったところ、陽性反応がでて間違いかもしれないと思う場合があります。 <閉経後に出るホルモンが影響> 閉経するとエストロゲンの生産量がとても少なくなり、その急激なホルモンバランスの乱れを補おうとして hCGホルモンに似た構造のホルモンが分泌されます。 そのため妊娠検査薬を使って陽性がでたので病院で見てもらったところ、妊娠していなくて間違いだったと思う可能性があります。 しかし細菌の妊娠検査薬は、hCGホルモンにだけ反応するように性能が向上しているので、40歳を超えて更年期だから何かが原因で間違いの反応がでる、という可能性はほぼありません。 <40歳以上でも妊娠していれば陽性反応は正しくでる> 40歳を過ぎ、更年期や閉経後に妊娠検査薬が陽性反応をしめしたからといって、必ずしも間違いではないとご説明しました。 40歳を過ぎていても排卵が起こっていれば妊娠する可能性はあります。 妊娠していればhCGホルモンが分泌されるしくみに年齢は関係ないので、妊娠検査薬は間違いではなく正しい陽性反応がでます。 40歳を過ぎたから正しい判定ができない、妊娠できないということではありません。 生理が乱れてくる場合が多く、 妊娠との判断が自分では難しくなってくるので、心配なことがあれば医師に相談するのがいいでしょう。

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更年期障害(閉経)は検査薬に反応しますか?

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女性ホルモン検査でわかること4・更年期と閉経 2018年8月16日 , , 閉経が近づくにつれ、体と心におもりをつけられたような違和感とともに「アレ」は突然襲ってきます。 頭はクラクラ、脇汗ダラダラ、こんなにヘロヘロなのに眠れない。 ひょっとして、とてつもない病気になってしまったのではないかという不安が頭をよぎります。 仕事は思うようにはかどらず、気持ちにも余裕がなくなって思わず声を荒げてしまったり。 会社の同僚や部下、果てはパートナーにまで疎ましがられているように感じ、今度は何も手に着かなくなるほど落ち込んでしまう。 心も体も全くのアウト・オブ・コントロール状態。 もしあなたが40歳も半ばを過ぎているなら(そうは思いたくないかもしれませんが)おそらくそれ「更年期」です。 今回は、この女性に人生のターニング・ポイントを告げる雷鳴「更年期」についてじっくりお伝えします。 更年期の体調の変化を感じたらまずは調べる 更年期指数(SMI)チェック まずはこの簡略更年期指数(SMI)チェックをお試しください。 タップしていくだけで自動計算されるので簡単です。 顔がほてる 強 中 弱 無 2. 汗をかきやすい 強 中 弱 無 3. 腰や手足が冷えやすい 強 中 弱 無 4. 息切れ、動悸がする 強 中 弱 無 5. 寝つきが悪い、または眠りが浅い 強 中 弱 無 6. 怒りやすく、すぐイライラする 強 中 弱 無 7. くよくよしたり、憂うつになることがある 強 中 弱 無 8. 頭痛、めまい、吐き気がよくある 強 中 弱 無 9. 疲れやすい 強 中 弱 無 10. 肩こり、腰痛、手足の痛みがある 強 中 弱 無 あなたの更年期指数は 点 更年期以外でも各科の精密検査を受け、それに基づく専門医での長期・計画的な治療が必要です。 50点以上ならば(1つでも強い症状があれば)医療機関を受診することをおすすめします。 更年期以外の原因が潜んでいることもあるので、安易な自己判断は危険です。 更年期のホルモン数値 更年期障害が疑われたらいよいよ血液検査です。 他の疾患を見落とさないために、女性ホルモンだけでなく血球算定や代謝系、甲状腺機能なども同時に調べるのが良いでしょう。 女性のライフステージと検査の指標となるホルモンレベル(平均値)は下図のように変化することがわかっています。 エストロゲン(E2)の分泌が減少し、それとは反対に ゴナドトロピン(FSH, LH)の上昇が見られれば、卵巣機能が低下していると判断します。 数値に関しては個人差が大きく、閉経前であれば性周期の変動も考慮しなくてはならないため、基準値を厳密に決めることはできません。 更年期障害は分泌量そのものよりも 急激な変化やギャップの大きさが影響している場合が多く、一度のホルモン検査で把握・分析できることは限られます。 正確に変化を捉えるためには、35歳ぐらいから自分のホルモン数値を把握しておくのが望ましいでしょう。 下記にだいたいの目安を示しておきます。 6 更年期に現れてくる様々な症状 原因は1つ症状は千差万別 根本原因は、卵巣が全ての卵子を送り出して役目を終え、女性ホルモン(E2, P4)を作らなくなったから。 それだけです。 ところがその症状たるや十人十色どころか万人万色です。 列挙していったらキリがありませんが、日本女性の場合、 頭痛・肩こり・倦怠感・ホットフラッシュ(Hot flush)・腰痛が比較的多く見られます。 様々な症状を分類してみると、大きく3種類に分けられます。 (タイトル下の図も参照)• 自律神経系(血管運動神経系) 自律神経系の代表はなんと言っても、のぼせ・ほてり・発汗が突如として起きるホットフラッシュです。 自律神経とは無意識に働く神経で、呼吸・血液循環・消化・体温調節・内分泌・生殖のような私たちが生きて行くのに無くてはならない機能を制御してくれています。 失調を来せば体にはありとあらゆる不調が表れてきます。 精神神経系 精神神経系の代表は、怒りの導火線が非常に短くなる「易怒性(いどせい)」とそのリバウンドとも言える落ち込みや不安です。 (周囲の方が先に根を上げて相談に来られる場合も!)自分の感情がコントロールできなくなるのは非常に辛いものですが、これにも自律神経は深く関わっています。 その他の症状 体の痛みなどの運動器系や食欲不振などの消化器系の症状がよく見られます。 これらも自律神経系の失調から派生する場合が多いですが、中にはエストロゲン不足が直接関係しているものもあります。 これにストレスや環境要因、免疫系などが複雑に絡み合って多彩な症状と個人差を生み出す 心身症の側面も持ち合わせています。 エストロゲン(E2)の低下は、中性脂肪の増加や骨量の低下などの原因となることも知られていますが、これらは閉経後に比較的ゆっくりと現れてくるもので、ホルモンバランスの変化というよりもエストロゲンが慢性的に不足し、その良い効果が得られなくなったために生じるものです。 これについては次回詳しく説明いたします。 とりあえずはこの著しく生活の質を落とす自律神経系や、人間関係にヒビをいれそうな精神神経系の症状を退治するのが先決ですが、なぜ卵巣で起きたホルモンの欠乏が神経系の症状を引き起こすのか、その仕組みを理解していただきましょう。 更年期の代名詞、ホットフラッシュの真実 ホルモンはあちこちで勝手に分泌されているわけではありません。 ホルモンのコントロールセンターである間脳の視床下部がホルモンがちゃんと分泌されているかを血中濃度で把握し、その内容に応じて指示をしているのです。 詳しくはをお読みください。 迷惑なパワハラ上司「視床下部」長 更年期に入ると、ホルモン工場の卵巣では原料の卵子が減り操業ペースがどんどん落ちていきます。 全く目標に達していない生産量のレポートを見て、 視床下部は秘書室である 脳下垂体に卵巣にむけてもっと エストロゲン(E2)を作るようにメッセージを送れと命じます。 このメッセージに相当するのが FSH(卵胞刺激ホルモン)です。 しかし原料再入荷のめどの全くない卵巣でエストロゲンを増産するのは無理な相談というもの。 生産低下に怒る視床下部は朝から晩まで怒鳴り続けるようになり、脳下垂体はFSHの大量分泌に大忙しになってしまいます。 同じ上司を持つ「自律神経」 困ったことにこの視床下部長、かなり偉い地位にありまして下に多くの直属の「課」を従えています。 性ホルモンの他に甲状腺・成長・副腎皮質ホルモンなども管理していますが、最も重要なのが 自律神経の調節です。 トップのご機嫌が悪いことに加えて性ホルモン管理課は酷使され過剰労働状態。 視床下部全体に不穏な空気が流れ出します。 すぐ隣から漏れ聞こえる怒号に驚かされ自律神経調整課はついついミスをおかし、皮膚の温度を下げる必要も無いのに大量に汗を出す指示を送ってしまったり、心臓のピッチを上げてしまったりするのです。 これがホットフラッシュが起きる仕組みです。 パニックは隣の扁桃体にまで飛び火 怒りや恐れなどの人間の本能的な感情を司っているのは 大脳辺縁系の扁桃体という部分です。 この場所がまた視床下部にとても近い。 壁一枚隔てたすぐ隣の部屋くらいの感じです。 視床下部には感情に関わる脳内のホルモン作用を助けたりお隣の扁桃体が興奮した時にオキシトシンを出してなだめる役割もありますが、それも往々にしてほっぽらかしになります。 こうなると脳という本社全体がギスギスしてきます。 更年期に様々な精神神経系の症状が出るのにはこういう理由もあったのです。 迷惑上司を黙らせる秘策:HRT(ホルモン補充療法) この融通の利かない部長さん、管理職としてどうなの?思いますが、実はこの上司、結果が全てで過程にはこだわらない主義らしいのでそこに狙い目があります。 アウトソーシングしちゃいましょう。 そう、これが HRT(ホルモン補充療法)です。 作れないホルモンを外から補給して脳をだます作戦です。 HRTは自律神経系の症状には即効性があります。 これらが改善されるだけで、QOL(生活の質)は相当向上します。 重度の肝障害や乳がん・子宮内膜がんなどエストロゲンを投与するリスクがとても高い場合( HRT禁忌といいます)を除いては、HRTが更年期障害治療のファーストチョイスとなります。 オーダーメイド治療で更年期を乗り切る 更年期だから仕方ないなんてウソ 更年期は全ての女性に必ず訪れます。 閉経と人生の終わりがほぼ一緒だった時代は問題にならなかったけれど、寿命が延びたことで顕在化した、卵巣寿命と人としての寿命のギャップが生み出した病気と言えるでしょう。 中には何の自覚症状もなく更年期を乗り切るかたもいらっしゃいますし、いずれは収束するものです。 しかしQOL(生活の質)が下がるようなら「更年期だから仕方ない」などど思わずに積極的に治療すべきです。 我慢してもいいことは一つもありません。 更年期は保険で治療できます 更年期の症状を緩和する治療は、ほぼ全てが健康保険の対象です。 飲み薬・貼り薬(パッチ)・塗り薬などいろいろなタイプがあります。 詳細についてはあらためてコラムでご紹介する予定です。 漢方療法:保険診療 特に漢方は更年期との相性抜群です。 漢方は一剤でいろいろな効果が期待できますし、移り変わる症状にも対応できます。 近年の漢方薬は飲みやすいエキス製剤(保険対応)がほとんどです。 各種お薬の処方:保険診療 精神的な症状をとりのぞくお薬や、血液検査の結果から必要と思われるお薬を処方します。 強い向精神薬はなるべく減らすのが当院の方針です。 プラセンタ療法:保険診療(45〜59歳) 胎盤成分の摂取で自然治癒力や免疫力を高めます。 皮下注射が一般的です。 美容にも効果があるので保険適応が終了後も続けられる方が多いです。 同時多発的に現れ、刻々と移り変わる場合も多く「不定愁訴」で片付けられてしまうことも少なくありません。 全体を把握しながらも一つ一つの症状を丁寧にクリアしてくためには、治療法は全て患者様に合わせてオーダーメイドするしかないのです。 当院ではメノポーズ・カウンセラーも同席し、上図の3つ方法を組み合わせつつご希望があればサプリメントやビタミン点滴、アロマテラピーなど保険外の治療もご提案しています。 更年期女性の胸の内 アラフィフ・ストレス 第一線で働く女性にとって、悲しいことに更年期は社会的に重要なポストにある人生のピークと見事に重なります。 男性の何倍も努力しコツコツと実績を積み上げてやっと確立した立場なのに、更年期ごときに足をすくわれてはたまったものではありません。 しかも、家庭においては、子供が社会への入口に立つ重要な時期にともすれば親の介護が重なり、尋常でないストレスが更年期の症状に拍車をかけます。 途方にくれ、訳もなく涙が止まらなくなる…。 そんな時ある日電車の窓に映った自分を見て、その老け込んだ顔に愕然とする。 気持ちの落ち込みはもう留まるところを知りません。 ともすると心療内科を訪れたくなるかもしれませんが、まずは更年期外来のある婦人科でホルモン検査をしてみることをおすすめします。 いきなり向精神薬の服用から始めたためにそこから抜け出せずに遠回りしてしまわれる方もおられるからです。 更年期に気づき、知り、理解することが大切! 大丈夫です。 出口の無い更年期はありません。 あなたに合った解決方法は必ず見つかります。 更年期の症状を増幅してくれる日本社会 日本社会は更年期の女性にはとても冷たいです。 (女性に冷たいのは更年期に限ったことではありませんが。 )更年期はなんとなくみっともなく惨めなこと、職場にいると迷惑なもの、でも口に出すのはははばかられるという風潮が未だに蔓延しています。 コラーゲンやプラセンタのように メノポーズとカタカナで呼んでもらえれば多少はイメージも良くなりそうですが、英語の知名度は相変わらず低いままで全く根付く様子を見せません。 もう少し社会が理解を示し、せめて女性同士で情報を交換し合えれば更年期やHRTに関する知識も広がって救われる女性も多いだろうにと歯がゆい思いです。 この記事をここまで読んでくださった方や経験者の方は、同じように苦しむ同僚や後輩を見たらどうか相談に乗ってさし上げてください。 今はまだお若く「お局様」への陰口を楽しんでいるお嬢様方、あなたもいずれは通る道です。 そのことをゆめゆめお忘れなきよう。 そして、来るべき日のためにどうかメノポーズをオープンに語れる地ならしをしていただければと思います。 合わせて読みたいコラム•

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