エンディングドレス。 その時に着る「エンディングドレス」 自分らしい「死装束」で迎えたい(1/4ページ)

エンディングドレスとは

エンディングドレス

1 従来の死装束とその意義 そもそも死装束は何のためにあるのか、必ず必要なものなのか。 疑問に思いますね。 日本では遺体は火葬されるため、死装束は着せてもすぐに灰になってしまうのに、わざわざ特別な衣装を用意して着せるのは何故でしょうか。 宗派にもよりますが、仏式の死装束は経帷子に、手甲、脚絆、白足袋、草履がセットになっています。 また、三途の川を渡るための渡し賃として六文銭を入れた頭陀袋も添えます。 つまり、死装束は死者が浄土にゆくための旅支度なのです。 仏教における巡礼者、修行僧の服でもあります。 仏式でも経帷子を着せないのは浄土真宗です。 浄土真宗では死後すぐに成仏できるとされているため、成仏するための旅支度の必要はありません。 いずれにしても、多くの場合、死装束は葬儀社が用意し、葬儀社の担当者が納棺の際に着せます。 特に女性は最後の装いを自分の選択で用意したい方も多いでしょう。 白だけではなく、ピンクや花柄など、華やかなものを楽しそうに選ぶそうです。 また、自分のためではなく、家族のためにエンディングドレスを選ぶ場合も。 葬儀に参列したことがあっても、死装束を着た遺体の「全体」をしっかり見た経験のある方は案外少ないのではないでしょうか。 筆者自身は亡くなった母が死装束を着て横たわっている姿を見ましたが、「そういうものなのだ」と分かっていてもあまり良い印象はありませんでした。 経帷子姿の母は寂し気で、それを見てさらに悲しい気持ちになったものです。 今思うと、亡くなる前はずっと病院のパジャマ姿だった彼女に、最期は好きな服を着せてあげたかったと思います。 エンディングドレスは故人だけではなく、家族からの申し込みも多いとのこと。 亡くなった人にはもう何もしてあげられない。 それが家族にとっては辛いものです。 最後にきれいな服を着せてあげられた。 それだけでも、大きな慰めるなるのではないでしょうか。 3 エンディングドレスのお店を紹介 エンディングドレスを専門に扱うお店を紹介します。 3-1 さくらさくら 2006年よりエンディングドレスを扱っている「さくらさくら」。 代表を務める中野雅子さんは服飾で洋裁店などを営む両親の下で育ち、自分も服飾の道に進みましたが、一緒に働いていたお父さんが亡くなった時の体験からエンディングドレスの製作を始めました。 優しいおじいさんが大好きだった中野さんの娘さん。 ところが、白装束に三角巾姿に「おばけみたい。 こんなのおじいちゃんじゃない」と怖がってしまい、最後まで手を合わせられなかったそうです。 その時、従来の白装束ではなく、新たな最期の装いを作りたいと思いつき、着付しやすいデザインや、身体のトラブルを目立たせないデザインの研究を始めました。 その後、自分も子宮がんという病を経験し、購入する方の気持ちが身に染みて感じるようになったとのこと。 だからこそ、常に「最後まできれでいたいという気持ち」や「希望を叶えてあげたい家族の気持ち」に寄り添うようなドレスを制作し続けています。 取り扱っているのはドレスだけではなく、着物も。 着物は従来の白装束と異なった品質の高さと美しいデザインですが、白を基調としているので、多くの方が選びやすいです。 エンディングドレスならではの心配りも「さくらさくさ」の大きな特徴。 体型や怪我や病気の痕が目立たないように幾重にも重ねられた上質な素材に丁寧に縫製。 速やかに着させられるように工夫されているので家族の手で着せやすいです。 いずれも顔や手元が美し見えるデザインなので棺に入った状態での最期のお別れも優しい思い出になるのではないでしょうか。 全ての商品に写真入りのメッセージカードが付いています。 そのコンセプトは、「人生を讃えるハレの衣装」。 告別式を<人生を讃えるセレモニー>ととらえ、それにふさわしく楽しみながら選べるドレスを提供しています。 エンディング(終焉)ドレスとせず、エピローグ(最終章)ドレスとしているのもそうした思いからだそうです。 デザインのこだわりは、型紙から開発して「寝たときに一番美しい姿のドレス」にしていることです。 立って着るドレスとは型紙から全く違っています。 家族にとっても最期の姿がひときわその人らしく輝いていれば大きな慰めとなりますね。 シンプルな死装束ではなく、花嫁衣裳のようなドレスを着たい、着せたいという場合にもおすすめです。 女心をくすぐる可愛らしい、可憐なドレスが印象的です。 全商品、ドレスとお揃いのポーチと布ブーツがセット。 他にもベールや棺かけを取りそろえています。 興味がある方は、HPの通信販売サイトをご覧ください。 豊富なバリエーションにびっくりします。 終活の一環として自分だけのオリジナルデザインのドレスを注文できますし、既製品を通信販売で購入することも可能です。 エピローグドレス ハリウッドドレス 杉下さんがお母さんのために感謝をこめて最高のドレスを贈りたいと制作したのがこのドレス。 ハリウッド映画が大好きだったというお母さんにぴったりな愛らしさ、華やかさです。 「光の庭」では、オーダーメイドのドレスを制作する際、その方の<人生の物語>に耳を傾けることを大切にしています。 そのため、デザイナーの杉下さんがお客様の話を丁寧にヒアリングした上でデザインするそうです。 長年コスチュームデザインを手掛けてきた杉下さん。 磨き抜かれた感性を活かし、衣装の目的や効果などを熟考してデザインしますので、その方の人生を表現したオリジナルドレスが仕上がります。 完成品が手元に届いた時の感動はひとしおでしょう。 神奈川県横浜市西区平沼1-13-14 パークノヴァ横浜壱番館203 0800-800-2243(フリーダイヤル) (外部リンク) 4 エンディングドレスの相場は? ざっと見たところ、エンディングドレスは3万円から購入可能。 5万円~15万円ほどが一番多い価格帯で、20万円以上のものもあります。 価格よりも気に入ったデザインを選ぶ方のほうが多そうです。 着るものにこだわりのある方は早めのリサーチがおすすめ。 5 エンディングドレスを用意するタイミングは? 終活という言葉が一般化しても、果たして死装束を生前用意することは良いことなのかと悩む方もいることと思います。 しかし、実際にこれが着たいという希望がある場合、事前に購入しておくのが一番良いでしょう。 また、多くのエンディングドレスは経年劣化に強い素材を使用していますが、保存期間、保存方法はお店に問い合わせましょう。 身内の方が亡くなってエンディングドレスを着せてあげたい場合は、即急に用意する必要があります。 その場合も、お店にいつまでに必要なのかを知らせておき、必要な場合は至急配達で送ってもらうようにしましょう。 葬儀社に対してはエンディングドレスを着せたいという希望を見積もりの段階で知らせておき、了承を得ておくほうが無難です。 火葬のことを考慮すると、ガラスやビーズのスパンコールのたっぷりついた社交ダンスのドレスを着せた遺体を火葬したらそれらが溶けて遺骨にべったりくっついてしまったというようなトラブルもあるそうで、これからドレスを選ぶという場合は、葬儀社の方に相談しても良いでしょう。 また各宗教宗派の形式にのっとって通夜・葬儀を行う場合には、導師など宗教者にも確認したほうがよいでしょう。 美しい装いはいくつになってもその人に自信を与え、幸せな気持ちにします。 それは見送る側も同じです。 どうせ火葬にしてしまうのだからというのではなく、人生の締めくくりだからこそ必要なものなのかもしれません。

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Contents• 白装束の意味 仏式の葬儀の場合、お遍路さんのような旅支度「仏衣」を用意するのが 一般的です。 これは、江戸時代の檀家制度のなごりのようで、 「一生に一度は善光寺参り」という言葉があるように、 亡くなる前に善光寺に行くことや四国巡礼をすることで、 来世での平穏が達成できるという教えが広まりました。 その白装束を模して今のような白装束が旅立ちの姿として広まったようです。 筆者も数年前に バスツアーではありますが 四国八十八カ所を巡礼にハマりました。 一度巡ると何度も回りたくなります。 仕事の都合で最近は巡礼していませんが、また行きたいな…と思います。 話がそれましたね。 死装束は、生と死とを分けるために、昔から新しいものを用意されていたようです。 白装束の内容 ・天冠 閻魔大王に失礼にあたらないようにつけるもの。 三角布や頭巾、サージなどと呼ばれています。 ・経帷子 経文や梵字を記した着物のこと。 生前は合わせを右前に着用しますが、 経帷子は左前に着せます。 ・帯 縦結びにして締めます。 ・草履・手甲 現世と来世との違いを示すために 左右を逆に履かせます。 ・頭陀袋 修行僧が托鉢や旅の時に持つ袋のことで、 あの世に旅立つために持たせるものです。 ・六文銭 三途の川の渡し賃が片道六文なので 片道分の賃金として入れるとか、 あの世の道中で困らないように という意味から 紙でつくったものをおさめます。 元々は、中国の、死者があの世で困らないように財産をもっていかせる という発想から伝わったもののようです。 どこで手に入れる? 上記のほかに杖や数珠を棺の中に入れます。 これらは通常、仏具店などで購入できます。 また、葬儀の時に葬儀社での購入もできます。 素材により違いますが、シンプルなセットで、3,000円位からあるようです。 自由なエンディングドレス(死装束) 長寿の双子姉妹として話題だった「きんさんぎんさん」の妹の蟹江ぎんさんは、 亡くなる50年前にご自分のエンディングドレスともいえる死装束を用意されていたそうです。 白装束を仏壇の奥に大切に納めていたそうですが、 その後50年を経て亡くなった時に、家族が出してみると、黄ばんでいたそうです。 そこで、普段参拝時に着用されていたものを正装として、 ぎんさんが用意した白装束も一緒に棺に納められたそうです。 このように、ご自分で用意されたり、著名人ではお気に入りのステージ衣装や、 ユニフォーム、トレードマークだった服をエンディングドレス 死装束 として用意された方もいらっしゃいます。 最近では、タレントのやしきたかじんさんの旅立ちにはテレビ番組で着用するはずだった真っ赤なジャケットをご家族が選ばれたのが印象的ですね。 ですが、自分のエンディングドレス 死装束 なので 生前に自分で用意しておく というのも終活の一部に考えてみたいものです。 素材や色にこだわろう あなたは、どんなエンディングドレス 死装束 を選びますか? 「普段着たことがないから真っ赤にしよう」 「ウエディングドレスを着られなかったからドレスを着たい」 「金銀のきらびやかなお姫様になりたい」 「大好きなキャラクターのコスプレで」 「年相応に落ち着いたものを」 はい、自由です。 楽しくなってきますね。 ここで、いくつか注意したいことがあります。 素材が化学合成繊維だったり、金属のボタンや部品などが 沢山ついていたりすると燃え残りがあったりするので、素材なども考慮する必要があります。 また、眼鏡のフレームやレンズなど、直接身体につける ものの中には溶けて骨に付着してしまうので注意が必要です。 素材や使われている付属品も考慮して選びましょう。 新たに作らないけれど、どうしても死装束にしたいお気に入りの衣装がある。 けれど沢山金属の装飾があるから火葬が無理かも・・・。 そんな時には 写真に撮って一緒に棺に納めるのもひとつの方法です。 あなたらしいお気に入りのエンディングドレス(死装束)で、 旅立ちの用意をしましょう。 それをエンディングノートなどで伝えておきましょう。 私は、エンディングドレスとして、フラメンコ衣装を用意しようと思います。 足元にこっそり、四国巡礼の白装束と納経帳を入れてください。 母ちゃん、その衣装は何年前のものだ? その時の体型に合わせて作ってもらったものじゃニャかったか? 今はぜったいに入らニャいよ? 「その時」までに今日からダイエットだニャ。 あと50年位先だけどニャ。

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32歳の若さで夫に先立たれてしまった麻緒(あさお)は、自らも死ぬ準備をするうち、 刺繍洋品店で小さなポスターを見つける。 さあ、死に支度をはじめましょう。 あなただけの死に装束を、手づくりで。 死に装束=エンディングドレスを縫う教室。 人生最後に着る服を自分でつくるということに、興味が湧いた。 教室へ足を運んだ麻緒が出会ったのは、ミステリアスな先生と、3人の陽気なおばあさん。 聞けば、エンディングドレスを縫う前に、いくつかの課題があるという。 はたちの時にいちばん気に入っていた服 十五歳の時に憧れていた服 自分以外のだれかのための服 自己紹介代わりの一着…… 先生やおばあさんトリオの助けを借りながら、麻緒は洋服づくりに無心で取り組んでいく。 夫の弦一郎に、命にかかわる持病があることはずっと知っていた。 それでも二人は、一緒にいることを選んだ。 その手触りや着心地は、恐がりな自分をどんなに励ましてくれただろう。 人は生まれることも死ぬことも自分では選べないけれど、 何を纏って生きるかは選択することができる。 悲しい涙ではなく、あまりの優しさに胸がいっぱいになって泣けてきてしまう。 洋服をつくることや纏うことと、生きるということは似ている気がした。 2008年第7回「女による女のためのR-18 文学賞」大賞を受賞。 10年、『自縄自縛の私』を刊行しデビュー。 著書に『人肌ショコラリキュール』『愛を振り込む』『フィッターXの異常な愛情』『凛』などがある。

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