認知 症 貼り 薬。 認知症の人への服薬介助の工夫

専門医が教えるアルツハイマー薬の全知識&5つの使い方重要ポイント

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認知症の薬の中にはパッチ製剤があります。 この2種類の薬についての効果や使用方法、副作用について解説します。 認知症の薬のパッチ剤とは? photo by 認知症の薬のなかで中核薬と呼ばれる種類のものがあります。 アリセプト、レミニールなどが中核薬になり、コリンエステラーゼ阻害薬と呼ばれていますが、皮膚に貼って治療を行うパッチ剤もあります。 2011年よりリバスタッチは小野薬品工業株式会社から販売されており、イクセロンパッチはノバルティスファーマー株式会社から販売されています。 名称は別ですが、どちらも同じ成分であり、効果も変わりません。 基本的にはアルツハイマー型認知症の初期から中等症の患者に使用されています。 ただ最近ではレビー小体型認知症や歩行障害をきたす認知症にも使用されることが増えている薬です。 他の中核薬同様に神経伝達物質であるアセチルコリンを神経細胞から放出された後でも分解されないようにしてアセチルコリンを増加させます。 この作用が神経伝達をスムーズにして、認知症の記憶や学習能力を向上させる作用があります。 またこの薬にはブチルコリンエステラーゼという成分も阻害する作用があり、他のアリセプトやレミニールなどと若干作用効果が違うところもあります。 そのため飲むことが難しい人、薬を飲むのが嫌いな人には貼るだけでいいため使いやすい薬です。 効果としては先ほどもあったように基本的には脳内のアセチルコリンを増加させることで記憶、学習力などをあげる作用があります。 また認知機能低下の進行を抑制する作用があります。 最近ではグレリンと呼ばれる成分も増やす作用もわかっており、これによって食欲が上がる人もいることがわかっています。 パッチのため皮膚から徐々にその成分が吸収されるため、持続性の効果があり、さらに薬を剥がせばすぐに効果が切れるといったメリットがあります。 ただし逆に薬を貼り続けていないと効果はありません。 現在両製剤ともに4.5mg、9mg、13.5mg、18mgの4種類があります。 他のものとは違ってパッチ製剤しかありません。 4.5mgから開始して、1ヶ月ごとに増量されていき、最終的に18mgまで増量されます。 途中で副作用がでた場合には、少ない量にて維持されることもあります。 どうしてもパッチ製剤のため皮膚がまけてしまうことが多くあります。 主な皮膚症状としては接触した部位の紅斑37.7%、接触した部位の瘙痒感36.6%、接触性皮膚炎25.4%、接触部の浮腫11.1%、接触部の表皮はく脱4.8%があり、かなりの頻度ででるため注意が必要です。 またアリセプト、レミニールと同様に 消化器症状も多く、嘔吐、嘔気、食欲不振、胃潰瘍などの副作用が報告されています。 さらにパーキンソン症状の出現、悪化、けいれん発作、精神症状(興奮、幻視、易怒)なども起こる可能性があります。 他にも多くの副作用がありますが、頻度的にはかなり低いものばかりです。 ただ使用していてどうしても気になるような症状がでた場合にはネット上で添付文書を参考にするかかかりつけ医に相談してみてください。 注意点としては、風呂などに入ったり、汗を掻くと剥がれやすいため、剥がれた時にはなるべく早めにはりかえてください。 あと貼る部位は何度も同じところでなく、なるべく前の場所とかさらないように貼るようにしてください。 brainexpert122.

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アルツハイマー病の治療薬の副作用

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認知症のお薬について 「認知症と薬の関係」 認知症は脳の神経細胞が徐々に脱落することによって、脳の処理機能が低下する病気ですが、神経細胞を再生させたり、神経細胞が死ぬのを防ぐ薬はまだ見つかっておらず、今後の研究の進展が待たれるところです。 では認知症患者さんに薬を出すのはどうしてでしょうか? まず、認知症患者さんの脳全体の活動が低下する場合は元気がなくなったり、意欲・やる気がなくなってしまいます。 このような場合には、脳を活性化する薬によって少し気力が回復する可能性があります。 また脳の神経細胞の働きのバランスが崩れると、すぐ怒ったりイライラしたりするような症状になる場合もありますが、このようなケースでは脳の活動を穏やかにしたり、神経活動のバランスを調節する薬が使われます。 実際の患者さんでは、意欲の低下とイライラが混在したりしますので、認知症の薬は数種類の薬を調節しながら飲んでいただきます。 「認知症にはどんな薬を使いますか?」 現在、アルツハイマー病に使う薬が4種類、レヴィー小体型認知症に使う薬が1種類認可されており、多くの認知症患者さんが服用されています。 「薬はどのくらい効きますか?」 残念ながら現在使用されている薬には、根本的に認知症の進行を止める働きはなく、飲んでいても最終的には認知症は進行します。 また記憶障害や行動障害を劇的に改善させるほどの効果も期待できません。 しかし脳で生き残っている神経細胞を活性化させ、覚えたり考えたりする働きをある程度保つ可能性があります。 また、日常生活に活気が出たり、イライラや不安を少なくすることによって生活の質を上げる効果も期待できます。 「副作用が怖いのですが」 基本的に認知症の薬にはひどい副作用は少ないと考えていただいて構いません。 たまたま体質が合わないこともありますが、ごく少数です。 ただ飲み始めに吐き気などの消化器症状が生じたり、稀に徐脈(脈が遅くなること)が生じることがあります。 その他にも精神症状などの副作用も出ることがありますが、中止により元に戻りますので過度の心配は不要です。 不必要な副作用を避けるため、薬は徐々に増やします。 万が一副作用が出た場合は別の薬に変更したりすることがあります。 「薬は必ず飲まないといけませんか?またずっと飲まないといけないのですか?」 認知症の薬は必ず飲まないといけないものではありませんし、ご本人やご家族の考え方によっては飲まないという選択枝もありえます。 ただ著しい効果がある薬ではないものの、ある程度の効果は証明されていますので、副作用などの問題がなければお飲みになることをお勧めします。 また、病気が進行し、寝たきり状態になってご本人の反応が乏しくなったような状態では薬を飲む必要はありません。 それ以外にも効果がある薬がある可能性はありますが、効果や安全性がはっきりしない薬を積極的にお勧めするのは難しいところです。 薬が効かない場合はお金がもったいないだけですが、思ってもみないような副作用がでた場合が心配です。 医師が処方する以外の薬や健康食品に関しては自己責任でお願いするしかないのが現状です。 「それぞれの薬について教えて下さい」 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬 アルツハイマー病やレヴィー小体型認知症の患者さんの脳では、アセチルコリンという神経伝達物質が減少しています。 神経伝達物質とは神経と神経の情報のバトンタッチに必要な物質で、減少すると脳のネットワークがうまく働かなくなってしまいます。 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬はアセチルコリンが分解されないように働き、脳の中でアセチルコリンが減るのを防ぎます。 薬の効果は大きく変わりませんが、ある薬剤が合わなかったり、効果が乏しい場合に他の薬剤に変更するとうまくいくことがあります。 これらは脳を元気にしてくれる薬ですが、空回りしてしまうとイライラや攻撃性、焦燥感などが出ることがあり、その場合は減量もしくは中止したりします。 また脈が過度に遅くなることがあるので、もともと脈が遅い方や心臓の病気がある方には注意が必要です。 アセチルコリンエステラーゼ阻害薬は3種類ありますが、2種類を一緒に飲むことはできません。 たとえばアリセプトとレミニールの併用はできないことになっています。 副作用が強くでる場合は3mgのままで処方する場合もあります。 水がなくても口の中で溶ける口腔内崩壊錠、細粒やドライシロップ剤、ゼリー剤などもあり、ご本人が服薬を嫌がる場合でもうまく飲んでもらえる場合があります。 服用は1日1回で、基本的に朝でも夜でもかまいません。 アルツハイマー病の治療や薬として使われてきましたが、平成26年からはレヴィー小体型認知症の治療薬としても認可されています。 普通の錠剤のほか、口腔内崩壊錠、内用液があります。 錠剤と口腔内崩壊錠は4mg、8mg、12mgがあり、内用液は1mL 4mg 、2mL 8mg 、3mL 12mg があります。 朝と夜に1日2回飲む薬で、4mgを2回飲む量からはじめ、最大で12mgを1日2回(1日量 24mg)まで増量できます。 適応はアルツハイマー病です。 他の薬剤と違って、貼付剤(貼り薬)であることが特徴です。 薬を飲むことを嫌がる方でも、貼り薬だとうまくいく場合があります。 5mg、9mg、13. 5mg、18mgのものがあり、徐々に増量していきます。 貼り薬のため、かぶれる人がありますが、貼る場所を変更したり、ステロイドのローションを少量塗っておくことで貼付を続けられる場合があります。 NMDA受容体というのは、グルタミン酸という神経伝達物質の受け皿ですが、アルツハイマー病では脳の中でグルタミン酸の働きが乱れ、神経細胞が障害されたり神経の情報が障害されたりします。 メマリーのよいところは、患者さんのイライラした感情を抑え、気持ちをおだやかにしてくれる働きがあることです。 患者さんの感情が安定すると、介護する方にも余裕が生まれ、意思疎通が良好となり、認知機能の改善も期待されます。 ただおだやかになりすぎても、逆に活気がなくなったりすることもあり、その場合は減量や中止が必要になります。 また腎臓が悪い方は薬が身体から抜けにくいため、はじめから減量して使用します。 「お薬を飲んでいれば大丈夫でしょうか?」 認知症は治療よりも療養が大切な病気です。 お薬はあくまで補助だと考え、生活環境やコミュニケーションを調整することが第一です。 ご本人が困っていることを具体的にリストアップして、それぞれの問題点に対してサポートできることをご家族や介護スタッフと一緒に考えましょう。 ご本人の負担を軽くし、不安を少なくするだけで気力やコミュニケーションの改善がみられることも多いのです。 失敗はできるだけ指摘せず、さりげなくサポートしましょう。 ご本人のプライドや価値観を尊重し、笑顔で接するだけで症状は良くなります。 「計算ドリルや脳トレはやった方がいいのですか?」 計算ドリルや脳トレで一時的に認知機能が改善することはあります。 しかし本人がやりたくないものを強制するのはよくありません。 認知症の患者さんはいつも「できない」ことに傷ついているものです。 良かれと思ってやったことでも、計算ドリルなどで失敗することに余計に焦ったり卑屈になったりしてしまうかもしれません。 ただやることを本人が楽しんでいるようであれば大いにやってもらって結構です。 また本人が嫌がらなければ日記をつけてもらうのも良いでしょう。 大切なのは本人が楽しいと思えることをやってもらうことです。

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認知症治療薬の真実

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アルツハイマーの薬を処方される際に、医師と薬剤師からご説明があったと思います。 それでもより詳しい情報をお知りになりたいのが真情でしょう。 「この薬を使うとどうなる?」「どのような目的で処方された?」「薬の量は適切?」「副作用は?」 ですのでこの記事では認知症専門医である長谷川嘉哉がアルツハイマー薬の効果や使い方について解説します。 実はこれは同業者である医師でも同様の疑問を抱いています。 私は、医師会等で医師の方々に講演をさせていただいています。 その際に、もっとも要望が多い内容が、「アルツハイマー薬の使い分けを知りたい」ということです。 現在、アルツハイマー薬は保険適応で4種類。 その他にも漢方薬等もあります。 専門医としては、それぞれ特徴があり、患者さんによって使いわけることで成果を出しています。 薬について「?」がある方はぜひ参考になさってください。 1.アルツハイマー薬の目的。 認知症の進行を止めるだけではない 外来で認知症の診断をしてアルツハイマー薬を処方しようとすると、ご家族から「認知症の薬は症状の進行を止めるだけなんですよね?」と質問されることがあります。 しかし、 アルツハイマー薬は神経細胞と神経細胞の流れを良くすることで症状の改善を図ります。 そのため神経細胞の数が維持されている時期、つまり 早期であれば早期であるほど改善する可能性が高いのです。 2.アクセル系とブレーキ系に分けて理解しよう アルツハイマー薬の作用は、アクセル系とブレーキ系に分けることができます。 2-1.アクセル系のアルツハイマー薬 患者さんが初診で訴えられた症状で、「やる気が出ない」、「物覚えが悪い」、「出来ていたことができなくなった」という症状の際、アクセル系の薬を最初に使います。 2-2.ブレーキ系のアルツハイマー薬 認知症のレベルが同じでも、攻撃的な症状が出る患者さんがいらっしゃいます。 例えば、「イライラする」、「性格変化で穏やかだった人が怒りっぽくなった」、「性格の先鋭化で気が強かった人がより気が強くなった」などです。 その時に、何も考えずにアクセル系のアルツハイマー薬を使用すると、火に油を注ぐようなものでさらに悪化します。 この場合は、ブレーキ系の薬を使います。 具体的には、保険薬の メマリーや 漢方の抑肝散、 抗精神病薬を少量使います。 3.アルツハイマー薬は使い分けが重要 薬を処方すると、「副作用はありませんか?」と聞かれることがあります。 しかし、薬とは両刃の剣です。 効果があって、副作用がない薬はありません。 副作用が全くないとは、全く効かないと同義語になります。 そのため、 薬の治療目的を理解して、適切に対処すれば、副作用をむやみに心配する必要はありません。 3-1.【アクセル系】アリセプトを漫然と処方する時代ではない アリセプト・ドライシロップ錠 出典: アリセプトは 最初にアルツハイマー薬として認可された薬です。 現在も最も処方されています。 副作用は消化器症状が強いため、一日1回3㎎で2週間慣らしてから通常量の5㎎で維持します。 合わない方は3㎎でも悪心により食事量まで減るほどです。 アリセプト投与後の脳の血流変化をみると、脳全体の血流がマイルドに上がっており特徴がありません。 私自身も 最初にアリセプトを処方することは少なく、他の薬が使えない場合にアリセプトを処方します。 講演等では、『漫然とアリセプトを処方する時代ではない』とお伝えしています。 飲み薬でなく、 貼り薬であり皮膚から吸収されます。 徐々に血中濃度が上がるので、アリセプトのような消化器症状は、かなり少なくなっています。 他のアクセル系の薬との違いは、薬理的にも、人間の感情を司る扁桃核を刺激し、言語を司る脳の部位の血流を増やします。 実際にご家族も、 患者さんに意欲がでて、言葉数が増えたと喜ばれます。 『何を食べても反応がなかったのに、薬を貼りはじめてから好き嫌いを言うようになったのよ』と文句を言いながらも、ご家族はどこか嬉しそうです。 このように効果的にはとても良い薬ですが、 皮膚症状が3割に出現します。 貼った部位が赤く腫れあがり掻痒感が出現しますので、同じアクセル系の薬であるアリセプトやレミニールに変更せざるを得なくなります。 3-3.【アクセル系】レミニールの一日2回服用は、服薬管理が大変 レミニール錠剤 出典: 効果的には、アリセプトとよく似ています。 特徴はなく、積極的に第一選択として使うことはあまりありません。 何よりも、 この薬の難点は、一日2回服用する必要があることです。 認知症では比較的初期の段階で、服薬管理ができなくなります。 そのため、一日2回の服用はハードルが高くなります。 介護者が対応するにも、やはり一日1回の方が負担は軽くなります。 昔、レミニールを販売するメーカーさんから、『先生、レミニールを日本で一番処方する先生になってください』と頼まれたことがあります。 それに対して、『そんなことをしたら、認知症患者さんの生活を理解していない専門医になってしまいます』と丁重にお断りしました。 3-4.【ブレーキ系】メマリーが介護負担を激減させる メマリー錠20mg 出典:第一三共株式会社 認知症の薬の中でもっと重要な薬です。 ブレーキ系のアルツハイマー薬としては抜群の効果です。 幻覚・妄想・易怒性で疲れ果てたご家族から、 『先生、本当に穏やかになりました。 』と感謝されたことは1,000例以上で経験しています。 実際に、 自宅での介護が不可能で施設入所が必要と思われるケースでも、メマリー投与で自宅介護が可能になることが多々あります。 当院でも、メマリーが発売される以前は年間に10例程度は精神科に紹介したものです。 メマリーが発売されてからは、精神科紹介件数は激減しています。 このデータは、海外の論文でも同様の効果が報告されています。 但し、やはり両刃の剣ですから 薬の量は注意が必要です。 メマリーは1回5㎎、10㎎、15㎎、20㎎と一週毎に量を増やします。 メーカは、20㎎まで増やすことを推奨していますが、私は処方開始2週間後に必ず受診をお願いしています。 つまり10㎎を服薬した段階でチェックします。 この段階で半数程度の方は穏やかになっています。 その場合は、量を増やすことなく10㎎で処方を継続します。 逆に10㎎でも効果がない場合は、20㎎まで増量することになります。 なお メマリーの副作用で多いものは、ふらつきです。 やはり服薬2週間後に確認します。 多少ふらつきを訴えられることもありますが、徐々に慣れていきます。 私の経験では、 ふらつきがひどくなって、メマリー投与を中止したケースはわずかです。 私は全国で講演をするため、地方でも認知症の専門医を紹介してくれと頼まれることがあります。 全国に知り合いに専門医がいるわけでは無いので、その場合は製薬メーカーに頼んで、メマリーをたくさん処方している医療機関を紹介します。 認知症を積極的に正しく診察していれば、必然的にメマリーの処方が増えるからです。 3-5.【ブレーキ系】抑肝散も軽視できない 抑肝酸 出典:ツムラ メマリーを使うほどでもないけど 少し穏やかになって欲しい、もしくはメマリーで効果はあるけどもう少し穏やかにしたい。 そんな時に効果があるのが 漢方の抑肝散です。 「漢方薬が効果あるの?」と思われるかもしれませんが、軽視できません。 服薬は粉の薬を一日2回から3回食事の前に服用します。 飲みにくいことが難点ですが、2週間ほどで効果が出てきます。 ご家族の方も「漢方薬って効くんですね!」と驚くほどです。 注意点としては 副作用として、低カリウム血症が2割程度で起こることです。 そのため、最低でも 2〜3か月に一度は定期的に採血をすることが必要です。 ちなみに精神科の先生は抑肝散を良く処方されますが、殆ど採血をされません。 低カリウム血症は、 筋力低下や筋肉痛、悪心、嘔吐、痙攣などの諸症状を引き起こしますので注意が必要です。 3-6.抗精神病薬を少量投与することも メマリーや抑肝散を使ってもどうしてもブレーキ効果がなく、幻覚・妄想・攻撃性が残る場合は、抗精神病薬を使用します。 具体的には、 リスパダール、 セロクエル、 エビリファイと言った薬です。 これらの薬の保険適応病名は、アルツハイマーでなく統合失調症です。 これらの薬をごく少量、0. 5錠から1錠程度を加えると、劇的に効果があります。 疲弊したご家族も、『こんな小さな薬を1錠飲むだけでこれだけ穏やかになるんですね』と驚かれます。 ただし、 あくまで保険適応外の使用になりますので、症状が落ち着いて、半年から1年たった時には、薬の減量・中止を考えます。 もちろん、減量・中止して悪化すれば、ふたたび元に戻します。 4.「アルツハイマー薬を止めたら良くなった」とは 時々、アルツハイマー薬を止めたらかえって良くなったという話を聞きます。 だから、 アルツハイマー薬なんて飲んでも効果がないと誤解される方もいらっしゃいます。 しかし決して素人判断で服薬を中止しないでください。 止めたら良くなったには、理由があります。 いくつか紹介します。 そんな時に、 間違えて使用したアクセル系の薬を中止すれば、いったん良くなったように見えます。 4-2.アリセプトの10㎎を使用して陽性症状が出現した場合 比較的若い患者さんにはできるだけの治療を行いたいものです。 アリセプトの5㎎で効果がなくなった場合も、積極的に10㎎まで増量します。 その時に 副作用として攻撃性といった陽性症状が出現した場合、薬を減量します。 そうすると薬を減らしたら良くなったように見えるのです。 4-3.メマリーの量が相対的に過剰になった場合 幻覚妄想といった症状は、年を取れば自然に改善します。 だからと言って、患者さんに年を取るまで待ってくださいとは言えません。 そこでメマリー等でコントロールします。 その後、加齢に伴い症状が軽くなれば、 メマリー等が相対的に過剰になります。 その時には、減量・中止します。 そうすると薬を減らしたら良くなったように見えるのです。 5.状態によってブレーキとアクセルの調整を 薬の特徴を知り、患者さんの状態に応じて適材適所で使うことが重要です アルツハイマー薬の治療は、それぞれの薬の特性を理解して、処方する必要があります。 いったん薬が決まれば、半年から一年は同じ薬で対応もできます。 そうするとご家族によっては、近所の専門外の医師への転院を希望されることがあります。 しかし、 できれば専門医の継続受診をお勧めします。 なぜならアルツハイマー薬は 定期的な微調整が必要だからです。 アクセル系とブレーキ系の薬を、症状に合わせて増減する必要があるのです。 少しブレーキが利きすぎているか? と思えば、アクセル系を増やしたりブレーキ系を減らします。 同様に、アクセル系が効きすぎている? と思えば、アクセル系を減らしたりブレーキ系を増やします。 専門外の先生は、処方された薬を継続することはできますが、調整することはできないのです。 6.まとめ 現在の薬に不安を覚えたら 本日、紹介した内容は医師向けに講演する内容とほぼ同じです。 そのため専門外の先生方によっては、この内容をまったく理解されていないこともあります。 可能なら、この記事を印刷して、主治医と相談をすることもお勧めです。 その時に、不機嫌になったり、拒否をするような医師であれば主治医変更も考えたいものです。 医師は常に新しい情報に貪欲であるべきです。 認知症の専門、非専門に関わらず患者さんが持ってきた情報を元に、一緒に考える姿勢が望まれるのです。

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